寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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障害者雇用率制度の概要

本日は障がい者雇用率制度のご紹介です。

すでにご存知かもしれませんが、改めてご確認ください。

厚生労働省HPより。

 

障害者雇用率制度 |厚生労働省

 

このページにいくつか資料が挙がっていますので、まとめて見ておきましょう。

学校法人に関連する内容のみをまとめましたのでご参考までに。

 

まずは「障害者雇用率制度の概要」です。

○ 障害者雇用率制度とは

身体障害者及び知的障害者について、一般労働者と同じ水準において常用労働者となり得る機会を与えることとし、常用労働者の数に対する割合(障害者雇用率)を設定し、事業主等に障害者雇用率達成義務を課すことにより、それを保障するものである。

○ 一般民間企業における雇用率設定基準

以下の算定式による割合を基準として設定。
障害者雇用率 = (身体障害者及び知的障害者である常用労働者の数+ 失業している身体障害者及び知的障害者の数) ÷ (常用労働者数 + 失業者数)
※ 短時間労働者は、1人を0.5人としてカウント。
※ 重度身体障害者、重度知的障害者は1人を2人としてカウント。ただし、短時間の重度身体障害者、重度知的障害者は1人としてカウント。
精神障害者については、雇用義務の対象ではないが、各企業の実雇用率の算定時には障害者数に算入することができる。

○ 現行の障害者雇用率 = 法定雇用率 2.0%

そして「除外率制度」について。

障害者雇用促進法では、障害者の職業の安定のため、法定雇用率を設定している。
現在の民間事業主の法定雇用率・・・2.0%

2 一方、機械的に一律の雇用率を適用することになじまない性質の職務もあることから、障害者の就業が一般的に困難であると認められる業種について、雇用する労働者数を計算する際に、除外率に相当する労働者数を控除する制度(障害者の雇用義務を軽減)を設けていた。
除外率は、それぞれの業種における障害者の就業が一般的に困難であると認められる職務の割合に応じて決められていた。

3 この除外率制度は、ノーマライゼーションの観点から、平成14年法改正により、平成16年4月に廃止した。
経過措置として、当分の間、除外率設定業種ごとに除外率を設定するとともに、廃止の方向で段階的に除外率を引き下げ、縮小することとされている(法律附則)。

4 平成16年4月、一律に10ポイントの引下げを実施した(現在の率は別紙のとお)。
平成21年度中に更なる引下げを行う方向で検討していたが、昨今の経済情勢を踏まえ、平成22年7月に一律に10ポイントの引下げを実施。

除外率設定業種と除外率(改正前→改正後)(H22.7~)

・鉄道業 ・医療業 ・高等教育機関 40% → 30%

・金属鉱業 ・児童福祉事業 50% → 40%

・特殊教育諸学校(専ら視覚障害者に対する教育を行う学校を除く。) 55% → 45%

・道路旅客運送業 ・小学校 65% → 55%

・幼稚園 70% → 60%

 上記の通り、中学校及び高等学校は除外率の設定はありません。

くれぐれもご留意ください。

 

学校法人において障がい者雇用を進めるためには、相当の工夫が必要になるものと思われます。

ただ、私の知っている限りにおいては、業務や役割をうまく整理して、障がい者の皆さんにも活躍していただける職場環境を創出されている学校さんが確かにあるのも事実です。

何事も「できない」から入るのではなく、「できるようにするためにどうしたらよいか」という発想を持ちたいものですね。