いやはや、表題から失礼な書きぶりで本当にすみません。
何しろ、これが本日ご紹介する記事そのものの表題の一部なんです。
というわけで、今日は産経ニュースから。
【教育再考】世間知らずの教職員に民間研修が急増中 接客業、電話応対、果ては大型船の操舵まで(1/3ページ) - 産経ニュース
当然のように進路指導を行う学校の教員さんは、果たして無数にある進路のどれほどについて理解を深めていらっしゃるのだろうか…
そんな素朴な疑問を、私もずっと持ち続けてきました。
おそらく、その疑問を持っているのは私だけではなく、それどころかかなり多くの方にとっても疑問であったのかもしれません。
今回の記事はこんなふうに始まっています。
大学卒業後すぐに教壇に立つケースが多いことから、「世間知らず」と批判されることも多かった学校の教員が、民間企業で研修を行うケースがこの10年間で倍増している。近年、人材供給の要である学校現場に対する企業の関心は急速に強まっており、社会人経験者の採用枠を増やす傾向も出ている。閉ざされたイメージのあった教育現場は、社会に開かれていくのだろうか。
実際の研修の事例として、この記事では
・海運大手「日本郵船」で行われる、大型船の操舵作業体験
・大手スーパーの「イトーヨーカ堂」店舗での売り場実習
・保険大手「第一生命保険」での電話応対模擬体験
企業での教員研修を仲介している「経済広報センター」という組織も紹介されており、同センターの平成27年の研修には過去最多の教員1,409人が参加したとのこと。
この数字は、平成17年の633人と比べると実に倍以上。
関心が高まっていることが分かります。
一方で、そのような研修を受け入れている企業側の姿勢にも変化があるようです。
記事には、『優秀で社会適応力の高い人材を求める立場から、教育現場に実社会への理解を深めてもらいたいという思惑から、企業側が積極的に研修を受け入れている』と書かれています。
加えて、教員の採用面でも、社会人経験者を活用しようとする動きが強まっているようで、『教員を採用している68の都道府県・政令市や自治体連合で、社会人経験者向け特別採用試験を実施しているのは40団体にのぼり、平成17年度の20団体未満から倍増している。民間企業の社員らが教壇に立つ「出前講座」も、平成26年度以降、大手企業を中心に536企業・団体(9月3日現在)が参加している』とのことです。
個人的には、多様な経歴を持ついろんなタイプの教員がいる学校はとても魅力的だと感じます。
教育の専門家であると同時に、人生の師ともなり得る学校の先生方ですので、普段から見聞を広め、経験値を高めておくことでよりよい教育者になる可能性は格段に上がるように感じます。
ひょっとすると、公立校での取組が私立に先んじている可能性もあるのでは、と思うこの民間企業出身者の登用。ぜひ私立でも検討いただければと思います。
そして、教育技術の研修も大切ですが、自らの底力を上げるための「コアスキル」研修についても、ぜひ積極的に捉え、実施されることを願っております。
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