本日は注目が集まるキーワードのご紹介。
Benesse教育サイトより。
次期学習指導要領で関心が高まる「コンピテンシー」とは | Benesse 教育情報サイト ヘッドライン
この記事の冒頭、こんなふうに書かれています。
8月末にまとまった次期学習指導要領の基本方針の最も大きなポイントは、教科の枠を超えた「資質・能力」(コンピテンシー)の育成を打ち出したことだ。また、大学入学者選抜でも具体的にこの力が問われるようになるとなれば、保護者や学校にとっても今から注目せざるを得ないといえる。
そして、この記事の基になっているのは、中央教育審議会の教育課程企画特別部会における下記の資料です。
教育課程企画特別部会における論点整理について(報告):文部科学省
この論点整理、結構ボリュームがありますのですべてに目を通すにはそれなりに時間がかかりますが、近い将来の教育課程の考え方を示した資料ですので、お時間を作ってぜひ一度ご覧いただければと思います。
記事にはこの論点整理の目指すべきところについて、端的な説明がなされています。
今までは、各教科の授業や勉強にしっかり取り組み、それを全教科合わせれば、社会で役に立つ力が自然と身に付くものだという想定がありました。しかし今後は、社会で必要な力とは何かを考え、それを資質・能力として具体化したうえで、それぞれの育成をどの教科等で担うべきかという発想が必要になってくるのです。
これがまさに「コンピテンシー」。
理想となる姿を予め明確にし、そこに含まれる要素を解きほぐしていく、という手順。
要素を積み上げて理想像を目指すのとは、アプローチがちょうど逆になる、そんなイメージでしょうか。
「特定の理想像」を掲げること自体に異論、反論はあるかと思いますが、教育課程を考える上での方法論のひとつではあります。
実は、今週末に実施する弊社セミナーで、「コンピテンシー」についてご紹介する予定でした。
ただ、そこで扱うのは教育課程のことではなく、学校における人材育成に関連してのこと。
学校は人を育てる重要な機関ですが、それは子どもたちだけでなく、大人も当然対象になる、と私は考えています。
教職員をいかに育てるか。
子どもたちをいかに育てるか、というテーマと同様に、正解のない、しかしながらこれ以上重要な課題はありません。
今後の教育課程の行く末とともに、自校での教職員育成についても、ぜひしっかりと考察していきたいところです。