ちょっと驚いた記事をお届けします。
毎日新聞より。
子ども・若者白書:親への反発減り「家楽しい」99% - 毎日新聞
先日閣議決定された2015年版「子ども・若者白書」の内容が記事になっています。
この調査は内閣府が昨年行った小中学生の意識調査で、9〜14歳が対象になっています。前回調査は2006年とのこと。
記事に掲載された結果概要を拾ってみます。
・自分の家庭での生活について
「楽しい」「まあ楽しい」:99.0%(前回調査比1.6ポイント増)
・学校生活について
「楽しい」「まあ楽しい」:96.7%(同1.5ポイント増)
・お母さんは口うるさいか
「あてはまる」:39.2%(同10.7ポイント減)
・お父さんは口うるさいか
「あてはまる」:29.4%(同5.3ポイント減)
・両親は頼りになる→父母とも9割超(同5ポイント以上増)
・両親に反発を感じる→父母とも減少
・自身の価値観について
「人の役に立つ人間になりたい」「勇気のある人間になりたい」「将来のためにも今頑張りたい」「勉強のできる子になりたい」に9割以上が肯定(同5ポイント以上増)
「人は信用できない」「人といると疲れる」は10%台でいずれも減
いやはや、すごい結果です。
この10年で何があったのか、と思ってしまうのですが、これが事実です。
内閣府は「家庭や学校に安心や満足を感じ、将来に積極的な志向を持つ子供が増えている」と分析しているそうです。
家庭に安心感や満足感があるのであれば何よりのこと。
おそらく、親の子供に対する理解あるいは理解しようとする努力がこの結果を生んでいるのではないでしょうか。
ただ、私自身はそこに「既存の関係から脱却しきれない何か」を感じてしまいます。
時代が変わり、反抗期という事柄にそれほど大きな意味はないとされるようになってしまったのかもしれませんが、私自身、反抗期がなかったために大人になって大いに苦しんだ経験があります。
大人と子供、という価値観の大きな隔たりがある中で葛藤を覚え、それを自分なりに解消していく過程が自らを成長させてくれるのでは…と感覚的に思っているのですが。
こうなると、学校の役割はなおのこと重要です。
学友との関係、教師との関係など、必ずしも安心感だけでは語れない中での生活で学び取るものはきっと多いはず。
学校関係の皆さんに期待してしまう私です。
学校の先生方と子供たちが仲良くしている様子を拝見する機会も多いのですが、子どもたちの豊かな育ちのために、価値観がぶつかることを恐れないでいただきたいと心から願っています。
でも、考えてみれば自分の子供時代と比べるとSNSなどの発達で、友人関係は疲弊しやすいのかもしれませんね。
そのバランスを家庭でとっているのだとしたら…うーん、悩ましい。
結論の出ない記事を書いてしまい、大変失礼いたしました。