卒業生の進路が次々と決まっていく時期を迎えていますね。
そんな中で、本日は大学の面倒見に関する記事を見つけました。
約9割が学生の成績を保護者に通知 増える面倒見のよい大学 | Benesse 教育情報サイト ヘッドライン
おおもとはこちらの記事のようです。
大学の9割が保護者に成績を通知 ポイントは「面倒見のよさ」-斎藤剛史-【Benesse(ベネッセ)教育情報サイト】
読んでみると、自分の学生時代との差に驚愕してしまいます。
記事の対象になっている調査結果はこちら。独立行政法人日本学生支援機構による調査結果です。
大学等における学生支援の取組状況に関する調査(平成25年度)
調査対象は全国の各大学、短期大学及び高等専門学校1,183校で、うち1,122校から回答が得られています。
以下、データをいくつか引用してみます。
【修学支援の一環として実施している取組】(実施している割合)
・保護者に対する成績通知=86.7%(国立80.0%/公立62.3%/私立91.0%)
・入学前教育、補習講座の実施=73.5%(国立67.1%/公立39.0%/私立79.0%)
・担任やアドバイザーから定期的な連絡や確認=70.9%(国立75.3%/公立58.4%/私立71.9%)
【出席状況が悪い学生や不登校の学生に対する対応】(同上)
・学生と面談=83.5%(国立78.8%/公立80.5%/私立84.6%)
・担当教員と教務/学部との間で、連絡体制を構築=75.6%(国立80.0%/公立63.6%/私立76.6%)
・保護者に連絡=72.5%(国立67.1%/公立64.9%/私立74.4%)
「保護者」という言葉が出てくること自体に私は驚いてしまいました。
個人的には、大学生になって一番変わったのは「親に保護される対象ではなくなった」という自覚だったのですが…
ただ、これ以外の調査項目においても、就職支援や健康への配慮など、学生に対する面倒見の良さを感じられる結果が数多く掲載されています。
表題にもあるように、そこまで大学が気を配り、面倒を見る時代になったということなのでしょうね。
これは余談になってしまいますが、「修学に関する相談の傾向」という調査項目において、大学側が「増えている」と感じているものの割合を多い順に見てみると、
・履修登録・科目選択について=47.1%
・教員との相性や人間関係=35.0%
・レポートや論文の書き方=25.7%
・授業における友人関係=25.4%
となっています。
人間関係に細やかな若者が増えているのかもしれませんが、教員との関係性についてはまだ理解できても、「授業における友人関係」で悩むというのはどういうことなのか…
いやはや、すみません。
今回は私的感情が高ぶってしまい、学校経営にはそぐわないコメントばかりしてしまいました。
ただ今後の私学経営においては、この「面倒見の良さ」というニーズとどう向き合うのかが大きなテーマになると私は考えています。
学力はもちろん、人としての成長度に合わせて教育が展開されるとすれば、各校に通う生徒たちのそれらの状況が変化すれば、教育内容や指導内容は変わって当然(私のような感情論はともかく)、とも言えるのでしょう。
教育の専門機関たる学校がどのような解を持つべきか…
その模索は永久に続くのかもしれませんね。