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チャレンジテスト:大阪府、475中学で統一学テ 1、2年生対象 来年度から内申影響

新年1月が始まったと思ったらもう終盤。今月もあと1週間を残すのみとなりました。

私学関係者の皆様には入試を含め日々お忙しいことと推察申し上げます。

インフルエンザも相変わらず流行しているようですので、くれぐれもご注意いただければと思います。

 

さて本日は統一テストの話題を。毎日新聞より。

 

チャレンジテスト:大阪府、475中学で統一学テ 1、2年生対象 来年度から内申影響 - 毎日新聞

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今年度は「試行」という位置づけのチャレンジテストですが、今月14日に全公立校と一部支援学校で実施されたとのことです。

絶対評価導入のため、共通の尺度が必要との主旨によるこのチャレンジテスト。

来年度からは本実施となり、内申点にも影響させることになります。

 

実は今日の本題はそれではなくて。

上記引用記事の末尾にこんな記載があったことをご紹介したかったのです。

14日に初めて実施されたチャレンジテストでは、当日までに出題範囲の学習が終わらなかった学校があるなど、進度管理の面で課題が残った。(中略)

 府南部のある市教委によると、市立中学校2年の数学を担当していた教員が体調を崩し、2学期途中から休暇。代わりの講師が見つからず、約1カ月にわたり数学を他教科に振り替えた。遅れを取り戻そうとしたが、インフルエンザ流行などもあって出題範囲を終えるのは難しく、昨年12月下旬に保護者に文書で事情を説明した。

 団塊の世代の大量退職などを背景に、教師の産休や病休時に代わりの講師を確保できないケースが府内で発生し、来年度以降も同様の事態が懸念される。府教委小中学校課の担当者は「来年度はできるだけ早く出題範囲を終えてもらえるよう改善策を考えたい」と話している。

引用中の3段落目に注目です。

「教師の産休や病休時に代わりの講師を確保できないケース」…私学でもこのリスクは少なからず存在しているのではないでしょうか。

学内テストに間に合うとか間に合わないとかはさておき、教員の急な不在により中学や高校で終えるべきカリキュラムに不都合が生じそうな場合、以前であれば大体の教員確保はそれほど大きなリスクではなかったかもしれませんが、昨今は人材の調達が難しいという話をよく耳にします。

かといって余裕ある人員数を確保できるほど、昨今の学校財政は甘くありません。

こういった場合の対応はなかなか難しいものがあるように感じます。

 

あくまでも個人的な意見ですが、学校間で教員の派遣(貸し借り?融通?)ができればそのリスクはかなり軽減されるのでは、と思います。

学校ごとにやり方、教え方は異なるかもしれませんが、非常事態への一時的な対応、ということだけを考えるのであれば解決策のひとつにはなるのではないか、と。

もちろん、今後学校間連携が飛躍的に進めば…という希望的観測のもとでの話ではありますが。

生徒を中心に考えるのであれば、そのような発想があってもいいような気はしています。

 

教育の制度が大きく変わろうとしているこの時期。

自らの組織や制度についても考えをめぐらせてみても良いのではないでしょうか。