寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

チームとしての学校・教職員の在り方

おっ、と目を引く表題の記事が見つかりました。

文科省HPより。

 

チームとしての学校・教職員の在り方に関する作業部会(第1回) 配付資料:文部科学省

 

チームとしての学校。

チームとしての教職員。

言い換えるなら、学校を「集団」ではなく「組織」として機能させる、ということではないでしょうか。

学校に限らず、事業体が本来の意味で「組織」として機能している例は必ずしも多くありません。

そして特に学校の場合にはいわゆる組織の3要件、「共通目的」「協働意欲」「コミュニケーション」のいずれもが希薄になっているケースもあると感じています。

常々そのような課題を感じている私にとって、今回示された記事の表題は非常に興味深く感じたわけです。

 

リンクを貼ったのは配布資料が掲載されたページです。

そしてこのページに記載のある11種類の配布資料。

まだそのほとんどに目を通せていませんが、この作業部会で扱う内容について書かれた「資料4 作業部会における検討事項(例)」を見ると、このようなことがかかれています。

1.学校が組織全体の総合力を高め、発揮していくための学校運営の在り方等について
○ 学習指導要領等の理念を実現するための、各学校におけるカリキュラム・マネジメントや、学習・指導方法及び評価方法の改善を進めるための学校運営の在り方について、どのように考えるか。
特に、育成すべき資質・能力を育むための課題の発見・解決に向けた主体的・協働的な学びを充実していくためには、どのような学校運営が求められるか。
○ 学校をとりまく課題が複雑化・多様化するなか、学校や教職員の職務の在り方について、どのように考えるか。
2.教員と事務職員、様々な人材との役割分担や連携の在り方について
○ 教員が専門職として教育活動に専念できるよう、教員と事務職員の役割分担等について、どのように見直し改善するか。
○ 心理や福祉などの多様な専門性や経験を有するスタッフの学校への配置や処遇の在り方について、どのように考えるか。
○ 教員と教員以外の者がそれぞれ専門性を連携して発揮し学校組織全体の総合力を一層高めていくための学校マネジメントの在り方について、どのように考えるか。
3.教員の評価や処遇等の在り方について
○ 人事評価が法制度上位置付けられたことを踏まえ、頑張る教員が専門職としての自信と誇りを持ち、教育指導に全力を注ぎ、その能力を伸ばしていけるような評価や処遇等の在り方をどのように考えるか。
4.管理職や主幹教諭、指導教諭、主任等の在り方について
○ 体系的・計画的な管理職の養成・研修システムを構築するためにどのような方策が考えられるか。
○ 主幹教諭や主任の在り方など学校の組織運営体制を充実するための方策をどのように考えるか。
○ 地域全体の学校の指導力の向上や若手教員の育成を図るため、指導教諭や指導主事の養成や活用の在り方など指導体制を充実するための方策をどのように考えるか。
5.学校と地域等との連携の在り方について
○ 学校をとりまく課題が複雑化・多様化するなか、学校と地域等との連携の在り方について、どのように考えるか。

 教育行政、あるいは公立校向けの内容としてこれらの項目が挙がっているわけですが、こうやって見てくると、まさに私学経営の課題とほとんど一致しているように感じます。

私自身、今年度の学校経営セミナーで扱わせてもらったテーマにもかなり多く重なるところがあって、今後よりいっそうの研究を、と背中を押されたような気持ちになります。

 

この作業部会は先月下旬が第1回会合だったようですので、審議の本番はこれから。

その内容に注目するとともに、各私学においても、自らの学校を「チーム」として機能させるための方策を、ぜひともご検討いただければと思います。

組織力ある学校経営を目指して。