以前このブログでもお伝えした本日の話題。
今日はベネッセ教育サイトでのコラムをご紹介して、再度このテーマを採り上げようと思います。
教員の平均年齢が低下傾向に 若返りの裏側にある課題とは? | Benesse 教育情報サイト ヘッドライン
教員の平均年齢が下がった、という結果が出たのは2013(平成25)年度「学校教員統計調査」(中間報告)。文部科学省の統計です。
いわゆる本務教員の平均年齢は以下の通りとなっています。
・公立小学校44.0歳(3年前の調査より0.4歳↓)
・公立中学校44.1歳(同0.1歳↓)
・公立高校45.8歳(同±0歳)
・私立高校44.1歳(同0.3歳↓)
この記事には「1977(昭和52)年度の調査開始以来、初めてすべての学校段階で平均年齢が低下」したと書かれています。
そして、以前このブログでも書かせていただいた通り、「若返り」という事実が喜ばしい、ということよりも、年齢構成のいびつさが本日ご紹介した記事でも指摘されています。
中堅教員が若手に指導することができなくなる、教育技術が継承されない…といった問題点は確かにその通りだと感じます。
ただ、昨今の学校現場を拝見するにつけ、年齢構成がどうこうというよりも、先輩が後輩を指導する、という場面が昔に比べて減っているのでは、という懸念を抱きます。
どの学校にお伺いしてお話を聞いてみても、先輩教員が新人を直接指導する、時に苦言を呈する、逆に若手が中堅教員に教えを乞う、そんな光景が減っているのはどうやら事実のようです。
学校は教育事業を遂行する「組織」です。
組織には共通の目的があり、そこには協働の意欲があり、個々をつなぐコミュニケーションがあるべきです。
学校として達成すべき目標が共有できているか?
お互いが切磋琢磨し、よりよい教育を提供するためにともに頑張る土壌はあるか?
そして公式、非公式のコミュニケーションは常日頃から充実しているか…?
要件を欠いた「組織」は、もはや組織ではなく、単なる「集団」になってしまいます。
近年の学校は「組織」ではなく「教職員の集団」になっているのでは…?
この疑問が当たっていないことを望みつつ、各校が組織的に成長発展していかれることを切に願っております。