寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

教育産業の市場規模は2兆4,668億円

台風情報でもちきりだった昨日のテレビ。

皆様のお近くでは被害はなかったでしょうか。

それでなくても学校は安全に気を遣う場所です。

今朝は校内外の点検に余念がないところでしょう。

 

さて今日は統計のご紹介。リセマムより。

 

教育産業の市場規模は2兆4,668億円…eラーニングが好調 | リセマム

 

この記事の中には資料の要約も掲載されていますので分かりやすいかとは思いますが、さらにその要約をざっと掲載しておきましょう。

ちなみに調査元は矢野経済研究所さんです。

・調査対象:学習塾・予備校、英会話・語学学校、資格取得学校、資格検定試験、カルチャーセンター、幼児英才教育、企業向け研修サービス、eラーニング、幼児向け通信教育、学生向け通信教育、社会人向け通信教育、幼児向け英語教材(主要12分野)

・2013年度の教育産業全体市場規模(=主要12分野計):前年度比0.1%増

・市場規模が前年度より拡大した分野:「英会話・語学学校市場」「幼児英才教育市場」「企業向け研修サービス市場」「eラーニング市場」「幼児向け英語教材市場」の5分野

・学習塾・予備校市場規模:前年度比0.2%減…少子化の影響、同市場全体が今後ゆるやかに縮小と予測

eラーニング市場規模:前年度比5.9%増…個人向けを対象とした市場が大きく拡大し全体市場規模を押し上げ、2014年度もこの傾向は続き市場規模は拡大すると予測

 

ちなみにこの記事の原典はこちらになります。

教育産業市場に関する調査結果2014 - 市場調査とマーケティングの矢野経済研究所

 

さらに、調査結果そのもの(といっても概要版ですが)はこちらで確認できます。

教育産業市場に関する調査結果 2014

 

教育産業、といっても当然私学そのものが調査対象というわけではなく、主に民間企業が展開する各事業の状況を明らかにした統計です。

ですが、この調査の対象となっている各事業について、今後の予測も含めた状況が分かれば、世間のニーズがどのように動いているのか、あるいはサービス供給側がどのような活動を展開しているのかは理解することができます。

そして、この情報を基に、今後私学に求められる教育内容、あるいは時代を先取った施策について考察することができるのではないでしょうか。

その意味で、今回の資料は活用の余地が十分あると感じます。

 

本日のブログの最後に、要約版の中から目に留まった記述を私なりにまとめて記載しておきたいと思います。

 

○主要分野別市場概況と将来展望
・学習塾・予備校市場
 当市場において市場拡大を牽引していた個別指導塾の成長に落ち着き

 (∵少子化による対象人口の減少、事業者間における競合状況の激化)

 大学受験:難関校を目指す受験者層は一定規模程度堅調に存在

      それ以外の受験者層は競争原理自体が低下(供給過多)

      高校卒業生数の減少は予備校市場に大きなインパク

 2014 年度は個別指導塾の成長鈍化がさらに進む

 学習塾・予備校市場全体としては今後ゆるやかに縮小

・英会話・語学学校市場

 2013 年度の英会話・語学学校市場規模:前年度比2.2%増

 企業のグローバル化の進展→ビジネス英語の習得ニーズが市場を活性化

 幼児・子供向け外国語教室:注目・関心高い

 (∵英語教育の早期化傾向、小学校英語必修化、「グローバル化に対応した英語教
育改革実施計画」)

 市場は当面拡大基調で推移

・企業向け研修サービス市場

 2013 年度の企業向け研修サービス市場規模:前年度比2.6%増

 階層別研修、IT関連の研修がここ数年盛り上がり

 グローバル人材育成に関連した各種研修サービス、女性に関連した各種研修が牽引要素に

・e ラーニング市場
 大手通信教育事業者における顧客の個人情報漏洩発覚の影響を受け、当初の想定よりは市場規模の伸長は減速