寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

大学関連ニュースひとまとめ

ここのところ大学関連のニュースが多く出ていますので、本日はいくつかまとめておとどけいたします。

ちなみに、弊社自身がご支援の対象としているのは主に幼小中高なのですが、大学をめぐる動きは近い将来に高校以下の学校種にも及ぶことが多いと考え、情報を整理させていただいています。この点、ご容赦いただければ幸いです。

 

まずは昨日の文科省メルマガに掲載されていたホヤホヤのニュースから。

学生の中途退学や休学等の状況について:文部科学省

 

実際のデータはこちらで確認できます↓

学生の中途退学や休学等の状況について

 

これは国公私立大学・短大・高専を対象とした調査で、概要をまとめますと以下の通り。

○中途退学者の総数:全学生数(中途退学者、休学者を含む)の2.65%(平成 19 年度比 0.24 ポイント増)

・うち経済的理由による者は20.4%(同 6.4 ポイント増)

・うち学業不振による者は14.5%(同1.8ポイント増)

○休学者の総数:全学生数の2.3%(同 0.5 ポイント増)

・うち留学による者は15.0%(同0.6ポイント増)

○授業料滞納者数:中途退学者、休学者を除く学生数の 0.4%(同)

退学や休学の最大の要因が経済的理由によるケースが最大の割合を占めているというのが特徴と言えますが、その一方で学校生活不適応を理由とする割合が退学・休学の理由として減少しているのは各校の努力の成果なのかもしれません。

入学前の説明、入学前後の対応、入学後のフォローアップなど、少しでも学生・生徒と学校側とのミスマッチが少なくなればいいですね。

 

次のニュースはYOMIURI ONLINEの9/30付の記事より。

大学データベース、私大が先行公開…10月開始 : 教育 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 

記事にもある通り、二転三転したこのデータベース。

当初は、今年4月に国公私立大学共通のデータベースとして開始されるはずだったのですが、まずは国公立大と私大との調整がうまくいかず、公表する項目が限定されることに。

その後、なんと予算不足が原因で国公立大学のデータ入力が遅れ、10月1日の開始が困難に。結局私大のみでのスタートとなったようです。

ちなみに、上記YOMIURI ONLINEの記事が出た時にはまだ当該ページが公開されていなかったのか、検索してみてもヒットしなかったのですが、本日時点ではしっかり公開されています↓

大学ポートレート(私学版)

価格.com食べログなど、多数のお店を比較検討するためのサイトが充実してきている昨今、大学選びにも同様の仕組みを…といったところでしょうか。

各大学の情報がかなりたくさん掲載されていることもあって、個人的な感覚としては、漫然とこのページにアクセスするということよりは、いくつかの候補に絞ったうえで細かい点を比較する際に用いられることが多くなるのでは、と感じました。

今後国公立大が合流し、より活性化するかどうか。注視したいと思います。

 

最後に、産経新聞より。

【日本の議論】個性的すぎる自由化「学士」700種類も…「地球市民学士」「こども学士」乱立の大学事情(1/5ページ) - 産経ニュース

 

個性的な学部名が増えた印象がありましたが、考えてみれば学士の名称もこれによって種類が増えることになるのですね。

700種類というのは…やはり多すぎるような気がします。

そして何より考えるべきは、耳触りの良い音(例えばカタカナ英語)を狙ったり、少子化の中で少しでも間口を広げることを狙ったりして、かえって伝わりづらい名称になっている危険性があるということ。

一般企業におけるマーケティングでも、広く顧客を求めるよりも、むしろ狭く顧客を定義することが重要になってきているのが現代です。

価値観が多様化する中で、どこにターゲットを絞るのか、というのは非常に大きな経営課題ですが、これをぜひクリアしていただき、学生や生徒の募集につなげていただきたいと願っております。

 

以上、本日は3件のニュースをお届けいたしました。