少し時間が経ってしまったのですが、ベネッセ教育情報サイトに掲載されたこんな表題に興味を惹かれました。
フタを開ければ2割弱 土曜授業はなぜ実施されないのか? | Benesse 教育情報サイト ヘッドライン
今春から文部科学省が実質的に解禁した公立学校の土曜授業。
しかし、実際に実施している学校は公立学校全体の16.3%と、2割を下回る状況だという。
こんなふうに記事は始まっています。
16.3%とはいかにも低い数字に見えますが、以前このブログでも採り上げたとおり、これでも前年度との比較では倍増しているわけで、実施初年度としてこれが高いか低いかは評価が分かれるところでしょう。
ただ、これを低いとみた場合にもその理由はわりあいはっきりしている、というのが本日引用した記事で分かります。
それは「土曜授業を実施する際の実質的な『要件』」。
記事にはこう書かれています。
一般的にイメージされている土曜授業は、教育課程内の通常授業を行うものでしょう。しかし、文科省は通常授業を土曜日に実施する場合には、外部講師による講義、体験学習、発展的・補充的学習など、平日には行えない取り組みをするよう求めており、2014(平成26)年7月に文科省が指定したモデル校も、そのような取り組みをしています。
通常授業以外のことをしなさい、と言われてすぐにできるかと言えば、カリキュラムや教職員の配置、予算の制約等で難しいケースもおそらくあるでしょう。
ただ、記事では今後確実に土曜授業は増える、とも書かれています。
実例が増えるにつれ、そこに自校なりのエッセンスを加えて実践する例は確かに増えるのだろうと思います。
翻って私学では、土曜授業は当たり前の存在になっているとも言えます。
しかしながら、そこに自校ならではの特色は反映されているでしょうか。
進学実績に対する意識の強さゆえ、どうしても受験対策的な要素を色濃くしがちな日常ですが、時間の使い方のひとつとして、通常授業では体験できないような中身があってもいいのかもしれませんよね。
このブログでも公立校の取組をご紹介する機会が増えているような印象があります。
以前は御校ならではの特色ある取組だったことも、今では公立校が当然のように実施している内容だ…ということもあり得なくはありません。
特色の棚卸、定期的に試みたいですね。