寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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短期大学の今後の在り方について

本日は中央教育審議会大学分科会大学教育部会短期大学ワーキンググループから出された短大に関する審議のまとめをお届けします。

文科省HPに資料が掲載されています。

 

「短期大学の今後の在り方について」(審議まとめ):文部科学省

 

目次はこうなっています。

第1章 短期大学の現状と課題
1.短期大学制度の成立とその後の経緯 
2.短期大学における人材養成の実績 
3.我が国の短期大学士課程の特長
4.短期大学の課題 
第2章 今後の短期大学の役割と機能 
1.短期大学の役割・機能 
2.短期大学における機能別分化の推進 
第3章 当面の機能別振興方策
1.短期大学が取り組むべき方策 
2.国による支援方策 
3.地方公共団体による支援方策
4.短期大学関係団体等が取り組むべき方策 
第4章 中長期的検討課題

 私もまだ十分に読めていませんが、この中でポイントを挙げるとすれば、第2章の2.の中に書かれている、短大ならではの役割についての箇所ではないかと思います。

以下、引用いたします。

(4)短期大学における機能別分化の推進
○ 以上のような環境の下で,今後,短期大学は,これまでの実績や特長を踏まえつつ,4 年制大学や専門学校ともそれぞれの強みを生かして連携・協力しながら,以下の 4 つの機能を重点的に担っていくことがふさわしいと考える。

① 専門職業人材の養成
幼稚園教諭,保育士,看護師,栄養士,介護人材等の専門職業人材養成
② 地域コミュニティの基盤となる人材の養成
・金融,商業,ビジネススキル,情報,被服,芸術などの専門知識・技能と幅広い教養を併せ持つ地域コミュニティの基盤となる人材の養成
③ 知識基盤社会に対応した教養的素養を有する人材の養成
・短期大学の特色を活かした教養教育と専門教育の提供による知識基盤社会に対応した人材の養成
④ 多様な生涯学習の機会の提供
・資格取得やキャリアアップを目指す社会人の学び直しプログラムや地域のニーズに対応した生涯学習プログラムの実施

 

このレポートにもあるように、短大はこれまでの歴史の中で、社会における大きな役割を担ってきました。

それが現代に至り、これまでのニーズが薄まっているようにも見えますが、個人的には決してそんなことはなく、どちらかと言えばその魅力や長所が外向けに伝えきれていないのが問題なのではないかと感じています。

これは短大に限らず、学校という業界においては非常によくあることで、自らの活動やその長所をどのように発信していくか、さらにはそれがきちんと伝わるにはどうすればいいのか、という点に一層の研究と実践が必要だと思っています。

 

このレポート、これまでの経緯と今後の課題についてコンパクトにまとまっていると思います。

短大以外の方もぜひ一度ご覧下さい。