いつもこのブログでは学校の「経営」ということに着眼してお届けしています。
新学期になり、教育関連のニュースはかなり多く流れているのですが、こと「学校経営」ということに限れば、教育「内容」と比べるとニュース性が弱まるのか、そのネタの数はぐっと落ち着いたものになるように感じます。
私自身は活動のテーマが「学校の永続」ということにあり、もちろん教育内容はその根本であると認識しつつも、学校現場でどうしても弱くなりがちな「学校『経営』の健全化・活性化」を図ることが自身の存在意義と位置づけ、なるべくそちらに関連する事柄をこのブログやセミナーで採り上げているつもりです。
そんな私でも、教育内容に関心がないわけではありません。
教育内容がトピックになるとき、世間ではどうしても「教育を受ける側=生徒・保護者・家庭」からの切り口で報道されがちですが、「教育を提供する側=学校」からの切り口としていつも有用な情報を提供してくれているのがベネッセです。
と、前置きが長くなりましたが、本日はそのベネッセさんが提供されている指導要領に関する記事から、感じたことを書かせていただきます。
学習指導要領の方向性に関する記事です。
2020年代、学校教育では「教科を超えた力」が重視される!?
学習指導要領は各校での教育内容のフレームが決められる、わが国では重要な位置づけを持つ存在です。
ここでは記事の内容にまでは触れませんが、指導要領は特定の意図をもって変遷していくものであるということは否定できない事実でしょう。
そこには時代背景の変化を反映させるということから、英語教育のような政策的重点課題を盛り込むこと、さらには昨今かまびすしい道徳の教科化といった事柄まで、各校の教育理念とは必ずしも一致しない内容が少なからず含まれていることと思います。
一方で、私の活動のフィールドである私学ではやはり独自性が重要なカギになります。
教育内容がそれほど大きな自由を認められていないとしても、その中でいかに建学の精神を発揮し、子供たちの育ちの中でその建学の精神を宿らせていくかというのは、私学においてはいつの時代も重要なテーマであり続けるのだろうと思います。
本日のブログの冒頭で、教育内容と経営は別物といったふうな印象を持たれた方もいるかもしれません。
がそれはどこに注視しているかということだけであって、本来は教育内容が充実して初めて経営が成り立ち、経営が永続するからこそその学校で教育が実践できるという、まさに両者は車の両輪に当たる存在です。
大きな方向性を頭に入れつつも、その中でいかに独自性を確保するか。
言い換えれば、「なぜ子供たちはこの学校を選ぶべきなのか」ということに明快な解を持ち、端的な言葉でそれを各家庭に伝えられることこそが、どの私学であれ求められることだと感じます。
新学期を迎え、新たな学びがスタートしているこの時期に、中長期を見据えた教育内容の確立をぜひとも積極的にご検討いただければと願う次第です。
(文責:吉田俊也)
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