寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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生徒全員にTOEFL 横浜、市立8高校で

学校経営の特色化、という観点からの記事を探すと「英語」というネタにぶつかる昨今。

もう少しほかの着眼点があってもいいのでは…と思うのですが、それはさておき、英語の話。

朝日新聞より。


生徒全員にTOEFL 横浜、市立8高校で

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私の調べでは、横浜市の市立高校は全部で9校。

ここ数年で一気に再編と改革を進めているようで、市教育委員会のホームページには

 『横浜市立高等学校 教育振興プログラム』

と題した資料が掲載されていました。

そしてその中に

 「選ばれる高校づくり」のための10の重点施策

というものがありました。参考までに掲載しますと、

横浜らしい教育の推進

 重点施策1 中高一貫教育校の設置

 重点施策2 理数教育の充実

 重点施策3 国際教育の推進

進路実現のための支援

 重点施策4 学力向上及び進路指導の充実

 重点施策5 大学との連携拡充

 重点施策6 キャリア教育の推進

多様なニーズへの対応

 重点施策7 専門コースなどの設置と定時制の企業連携

 重点施策8 特別な支援を要する生徒への教育の充実

学校の組織力の向上

 重点施策9 教育内容の改善と学校評価

 重点施策10 教職員の育成

となっています。

公立校の改革を進める例というのは大阪だけに限ったことではないことが分かります。


記事に戻りますが、横浜市教育委員会は新年度からの施策として次のように構想しているそうです。

・全日制の市立高校8校で2年生の生徒全員に「TOEFL―ITP」を受けさせる

・受験料は全額公費負担

・目標点を設けるかは検討中


そして、本件に関するコメントが以下の通り寄せられています。

文部科学省「英検と比べ問題が難しく、自治体単位での受験は聞いたことがない」

市教委高校教育課長「客観的に英語力を把握し、授業のあり方を考える一つの指標になる。TOEFLは大学のクラス分けに使われる例もあり、海外大学への進学にもつながる」


ちなみに、市教委は、市立中学全147校の3年生全員に英検を受験させることも検討する、とのこと。新年度はまず30校で試験的に導入されるようです。

さらに、英語指導助手(AET)が常駐する中学校を全校に広げること、

また、小学校16校でも6年生に児童英検を受験させることも記事に掲載されています。


国際的に活躍できる人材の代名詞のように語られている英語力。

しかも、公立校は税金を投入して大がかりな施策を打ってきています。

私学はどうするか。

英語はもちろん、それ以外の特色化事例を大いに期待したいと思います。


(文責:吉田)