私を含め、世間は昨日まで3連休。いかがお過ごしでしたでしょうか。
私自身は病院に行ったり車屋に行ったり…と用事が多かったので遠出はできなかったのですが、その分だけ自分の時間も確保できたような気がします。
そして休養十分の今朝はちょっとだけ早起きして新聞をゆっくり読めました。
その中で気になった記事がこれです。
(会員限定記事になっております。ご容赦下さい)
一般企業において、監査役というのは本来、会社や取締役の「お目付役」として機能することが求められます。
が、実際のところは記事にもあるように社長の部下であるかの如く、会社のチェック機能を果たせていないケースが多く見受けられます。昨今の食品偽装?もその一端なのかもしれません。
がこの記事で紹介されている元・監査役はしっかりと会社と対峙し、ゆるんだねじを締めようと行動。結果として会社からは煙たがられ解任されてしまったようですが、それでも企業が社会の公器であることを認識した行動のように思われ、非常に好感が持てました。
さて私学にも監事という機関が存在します。
その役割は企業における監査役とほぼ同じ。私立学校法第37条第3項には次のように規定されています。
監事の職務は、次のとおりとする。
1.学校法人の業務を監査すること。
2.学校法人の財産の状況を監査すること。
3.学校法人の業務又は財産の状況について、毎会計年度、監査報告書を作成し、当該会計年度終了後2月以内に理事会及び評議員会に提出すること。
4.第1号又は第2号の規定による監査の結果、学校法人の業務又は財産に関し不正の行為又は法令若しくは寄附行為に違反する重大な事実があることを発見したときは、これを所轄庁に報告し、又は理事会及び評議員会に報告すること。
5.前号の報告をするために必要があるときは、理事長に対して評議員会の招集を請求すること。
6.学校法人の業務又は財産の状況について、理事会に出席して意見を述べること。
業務監査、会計監査、不正発見の際の報告…
形式的にはどうあれ、実際にこれらの活動がしっかりなされているケースがどれくらいあるでしょうか。
企業が社会の公器であるなら、学校はそれ以上に社会性の強い存在です。
単に法令を守るだけではなく、常に自らの襟を正すための行動を行い、そのための仕組みを作っておくべきではないでしょうか。
監事という法定の機関が細やかな活動を行うのに限界があるとすれば、学内でのコンプライアンスを保持する別の機関を用意するというのも選択肢かもしれません。
今一度、学校の機関設計について想いを巡らせてみてはいかがでしょうか。
(文責:吉田)