寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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大学教員の講義、無料ネット配信 来春から、社会人ら学ぶ場に

先日の朝日新聞の朝刊に大きく掲載されていた記事です。


大学教員の講義、無料ネット配信 来春から、社会人ら学ぶ場に

日本語の有名大学講義、無料配信 来春からネットで

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来春から、国内の有名大学の教員による講義がインターネットを通じて無料で受けられる取り組みが始まる、とのこと。

日本オープンオンライン教育推進協議会(略称:JMOOC<ジェー・ムーク>」が実施します。

ムークというのは大規模公開オンライン講座の通称で、すでに世界の大学の550以上の講座が公開されているそうなのですが、講義が英語であり日本人には学びにくい状態にありました。

が日本の各大学の講義がここで受けられるようになって、宿題提出や試験受験で一定水準に達すれば、修了証までもらえてしまうそうです。


無料で授業が受けられる、しかも大学の授業が…衝撃的ですよね。

実はこのネタは以前、ある私学の校長先生にお聞きしたことがあったのですが、このように新聞記事になると認知度は一気に高まるのだろうと、今後の展開を興味深く思っています。


仮に「学校は授業を提供する場である」と定義すれば、このような無料での授業配信が本格化した暁には、学校は授業料を徴収できないことになってしまいます。

「学校の価値が授業にある」ということは疑いようもないのですが、これが「学校の価値は授業にしかない」となってしまうと、それはその学校のひとつの弱点にすらなりかねないと感じさせるのがこの記事ではないでしょうか。


いいものを売れば必ず買ってくれる人はいる。

作り手はそう考えたくなるものです。

が、これだけいいものがあふれかえる世の中では決してそうはいきません。

いいものはあなただけでなく、他の人も作っているからです。

とすれば、いいものを作る、というだけでなく、こんなにいいものがここにはある、ということをきちんと伝えていくことも重要な取組になります。

昨日のブログでもお伝えしたことですが、生徒さん、保護者さんに自校の素晴らしさを知っていただくためには「いいものを作る」だけでは十分ではないということを、しっかりと認識せねばならないのが現代なのかもしれません。


と同時に、当然のことながら中身を充実させることも忘れてはなりません。

授業はもちろん、その他の教育活動として各校は何を重点化し、何を強みとするのか。

私学が永続するためには、これらのことを考える猶予はそれほどないようにも感じるのですがいかがでしょうか。


(文責:吉田)

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