寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

私学の立地、そして移転を考える

先日、同僚からこんな話を投げかけられました。

「CCRCって知ってる?」

恥ずかしながら、全く知らなかった私。


CCRCとは、「Continuing Care Retirement Community」の略で、

「老後、まだ健康な間に入居し、人生最期の時までを過ごす

 高齢者のための生活共同体のこと」(日経BP記事より引用)。


そしてそのCCRCの中心的存在として、学校を位置付けるケースが

見られるそうです。

なるほど、それぞれの地域にとって公共の機関の存在は絶大であって、

中でも学校はコミュニティの中心となるには適した存在であることも

理解できます。

母校の近くに住み、後輩たちと母校を見守りながら人生を送る…

なかなか素敵な取組だと感じます。


がその一方で、私学の場合、「学校そのものの移転」という、

当該地域に甚大な影響を及ぼしかねないリスクがあります。

この点、以前であれば滅多にそのリスクが顕在化することはなかった

のかもしれません。

がここのところ、近隣を見渡しても大学を中心に大規模な移転例が

多く見られます。


学校を訪れるといつも思うこと、それは程度の差こそあれ、

どの学校も広大な敷地があるということ。

すでにコミュニティの重要な一部として機能している現在においては

その創立期に想いを馳せることは難しいことなのかもしれませんが、

それでもその地に新たに学校を設けた創立者たちの心意気と行動力に

敬意を表さざるを得ません。

そして、その広大な敷地を必要とする学校施設だからこそ、

立地の重要性は他の事業体よりもずっと大きいものであると

言えるでしょう。


その一方で、ここ数年、都心回帰が進んでいることが指摘されるように

なりました。

一時は通勤時間が1時間を超える郊外にベッドタウンが形成されていた

ものが、その生活圏を中心部に戻す動きも強まってきたのかもしれません。

その流れと軌を一にするのか、大学も都心方向への移転が

目立つ気がします。


地方都市に根付きかけた大学を中心とした街が、

このことでどうなってしまうのか。

今後を注視すべき事象だと感じています。


と同時に、場合によっては今後、各私学が生き残りをかけて

移転するケースが増える可能性があります。

マーケットの縮小にどう対応するのか。

そして一方で地域とのつながりをどう考えるのか。

非常に難しい課題がここにもあります。


ちなみに当社主催の学校経営セミナー、

今月は施設の新設と更新のあり方について考えることを予定しています。

立地のことも含め、ぜひご一緒に考えてみませんか。

ご来場をお待ちしております。


→7月26日開催セミナーのお申し込みはinfo@nihonsougou.jpまで。

 「7/26学校経営セミナー申込」とお書き頂ければ結構です。

 折り返し受講証を送らせていただきます。

(現在、HPからのお申込の一部に不具合が出ております。

現在対応しておりますので、ご容赦いただけますと幸いです)


(文責:吉田)