昨日は出張のためにこのブログを更新できず、失礼いたしました。
そんな昨日の朝日新聞に、興味深い記事が載っていましたので本日はそれをご紹介させていただきます。
授業アンケート、誰のため 大阪、教員査定に反映は全国初 現場からは賛否の声
(全文を読むには会員登録が必要です。ご容赦下さい)
学校評価、授業評価、人事評価…いろんな評価制度が世をにぎわせています。
先日来、個人的に「学校評価」というもののあり方についていろいろ考えているところでしたので、
今回の記事はいろいろと考えさせられました。
記事によれば、今月から大阪府下の全公立学校で子供と保護者による授業アンケートが実施され、
その内容を踏まえ校長が授業を視察、その評価結果が賞与や昇給に影響する…というもののようです。
私たちはこれまでに、特に医療業界を中心に、顧客満足度調査の実施をお手伝いしてきました。
各事業体自身が思い当たる課題や長所と、顧客が感じるそれとでは隔たりがあるのが通常。
ですから、そのギャップを埋めるためにも、直接お客様に利用価値を聞くこと自体には大きな効果があると考えています。
事実、この調査を実施したことによって、それまで経営者がいくら言っても聞かなかった従業員の悪癖が、
「お客様の声」によって修正され、また想いの行き届かなかった施設設備の不備に焦点が当たり、
その是正によって顧客数を大きく伸ばした事業所もあります。
学校とて同じことが言えるだろう、と思います。
ただし、です。
お客様の声を聞く、というのはこのように「自らの行動を見直し、強みを伸ばしたり弱みを克服する」
という目的が最重要です。
仮に私たちがお手伝いする顧客満足度調査も、「この結果次第で従業員さんの処遇に差をつけたい」と
経営者さんがおっしゃるようなら、私たちは設問の設計から集計の方法、評価へのつなげ方など、
慎重に慎重を重ねて事を進める必要が出てくるでしょう。
幸いなことにこれまでそのようなニーズはありませんでしたが、この記事を読むと
顧客満足度調査に「行動の振り返り」という意味以上のことを持たせようとする動き
があることを受け止めねばならないのかと、少し重苦しい気持ちにさせられます。
今回の記事は公立校のものですが、私学はなおのこと評価には敏感だと考えられます。
が、「評価をどのように活かすか」、もっと言えば「何のために評価を行うのか」ということを
しっかり考えて制度設計する必要があると思いますし、それを超える運用は慎むべきだとも思います。
授業を良くすることが目的であるなら、それを徹底するためには
「処遇への反映」よりも先にすべきことがあるのでは、と感じるのですがいかがでしょうか。
(文責:吉田)
本日「目標管理制度」に関するセミナーを14時から行います。
お時間がある方はぜひ足をお運びください。
(本日分は飛び入り参加も可能です!梅田界隈にお出かけの方はお気軽にどうぞ)
セミナー情報はここをクリックしてください。