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センター試験廃止へ 文科省、複数回の新テスト検討

本日配信、ホヤホヤのニュースからひとつ。


センター試験廃止へ 文科省、複数回の新テスト検討

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大学入試センター試験、という言葉を聞くと、自分の受験時代を思い出します。

本来は基礎学力を測るための試験のはずなのに、なかなかその通りの結果にはなってくれない試験、

という印象があります。

そのセンター試験に代わるものとして、新たなテストが検討されているようです。

イメージはフランスのバカロレア、とのこと。

昨日訪れた学校法人さんでもちょうど「国際バカロレア(※)」の話題が出ていて、

内容は異なりますがバカロレアという単語に反応してしまいました。


※「国際バカロレア」についてはこちらをどうぞ→国際バカロレアについて


少し話がそれましたが、バカロレアというのはフランスにおける後期中等教育の修了資格かつ大学入学資格のことで、

今回日本で想定されている「到達度テスト(仮称)」のもこれに近いもののようです。


つまり、受験生は卒業後の進路に応じて数種の中から適切な到達度テストを選び受験。

この到達度テスト、高校2年生以上の希望者を対象に年2~3回実施されるとのことで、

大学への進学を希望する高校生は、その出願の際に最も良い成績を提出できるようです。

大学はこれをもとに受験生を選抜し、必要に応じて筆記や面接などの2次試験を実施し合否を判断。

 

ちなみに、文科省は早くて5年後の導入を見込んでいるとのこと。

現行制度との相違点を考えると、かなりスピーディな導入だと感じます。


なお記事によれば、

『大学側には年1回のセンター試験と比べ、受験生の基礎学力を正確に把握できるメリットがあるが、

 高校側からは反発もありそうだ』

『高校の施設が試験会場となることが想定され「公平性が保てるのか」などの声がある』

中高一貫校が有利なカリキュラムを組む可能性もあり「学校の序列化がさらに進む」との懸念も根強いとみられる』

とのことで、今後議論が二転三転する可能性もありそうです。


いずれにしても、高校時代に学ぶべきことがらがいったいどんなことであり、

その到達目標がどこにあるのかということを、各校自身もしっかりと考えねばなりませんね。

特に私学の場合、校種を問わず、「卒業時の生徒(児童・学生)の姿」がどんなものであればよいのか、

ということそのものが、その学校の教育目標であると言えます。

どんな生徒を募集し、その生徒がどんな姿で卒業するのか。

このイメージを持つことで、学校の目標やカリキュラムはおのずと明確になるのではないでしょうか。


(文責:吉田)

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