昨日はある私立学校さんを訪問。
またいろいろとお話を伺うことができました。
その際、持参したのがこの雑誌。
ご興味を持っていらっしゃるかな…と思って持参したのですが、
それがプラスの意味なのかマイナスの意味なのかは別にして、
気に留めてはいらっしゃるようでした。
朝の新聞広告でこのタイトルを目にして、おっ、またこういうのが出たな、と気になった私。
こういう雑誌は結構売れるんだろうな…などと思いながら、近くのコンビニで購入。
移動の際に特集記事を読んでみました。
私は大阪で仕事をしていますので、大阪の私学さんのことが特に気にかかるわけですが、
今回はその大阪の私学さんの名前がたくさん登場していました。
特集はそのほとんどがランキングになっているように感じましたが、そのランキングを大きく分けると
「有名大学に合格した生徒を輩出した割合の高い学校」
「入学時の偏差値に比べ大学合格実績が相対的に高い学校」
の2つの着眼点によるものになっていました。
いずれも発行元が設定した数式にあてはめた場合のランキングですので、
不偏的なものとは言いにくいところがあるのはやむを得ないと思いますが、
それでもこのランキングを見て優劣を感じとってしまうことは自然なこと。
購読者は「○校よりも△校のほうがいい学校なのだろう」
と、無意識レベルで感じているのかもしれませんね。
今回のこの記事を含め、マスコミが発表する内容というのは、
「正しいかどうかは別にして、それを無意識レベルで鵜呑みにしてしまう」
という影響があり得ます。そしてそのことを私学側は織り込んでおく必要がありそうです。
なぜこのようなことが起きるかと言えば、その原因は「情報の非対称性」ではないか、と思います。
つまり、学校側が持つ情報と、外部の保護者や生徒が持つ情報には大差があり、
何が事実で何が推測(感情)なのかを区別することの困難さがまるで違うのです。
このことを、ともすると学校側はうっかりしがちです。
情報が非対称だからこそ、学校は丁寧に、誠実に、情報を発信することが大切なのです。
ちなみに、私の母校は富山県の公立校なのですが、
全国順位は思ったよりもずいぶん高くなっていました。
特集記事の本文を読むと案の定、
「数式の性質上、都市圏よりも地方の学校のほうが評価が高くなる」
と書いてありました。
このあたりの情報まで丁寧に読み込むことが本来は必要なのでしょうが、
どうしてもランキングに目を奪われてしまうのがこの手の記事。これがマスコミの怖さです。
肝に銘じておくべきだと実感した次第です。
(文責:吉田)