寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

大阪の学校経営コンサル会社/株式会社ワイズコンサルティングが、学校経営に関する情報を収集し発信するブログです。

中学生版「科学甲子園」12月開催 文科省、次代の研究者育成

このブログ、毎日たくさんの方にお読みいただいているようで、嬉しい限りです。

まずはお礼を申し上げます。ありがとうございます。


その一方で、報道各社から送られてくるニュースメールを毎日読んでいると、

採り上げたい記事が1日1本ではきかず、どんどんネタが溜まっていく毎日です。

ですが、なるべく新しい情報から書いていくように心がけています。

そのほうが意味があるかな、と。

ただその分、没ネタが増えるわけですね…すみません。

このブログを1日に複数回更新することも実務上ちょっと無理があるので、ご容赦いただければ幸いです。


さて今日はそんなニュースのうちのひとつ、昨日配信されていた日経ニュースから。


中学生版「科学甲子園」12月開催 文科省、次代の研究者育成

(会員登録がないと全文を読むことができません。ご容赦下さい)


記事によれば、日本の研究機関の論文数の伸び率(10年前に比べ3%)は主要7カ国で最下位とのこと。

論文数が多くなれば研究水準が上がっている、と見ていいのかどうなのか、正直なところ私には判断ができませんが、

文科省はこの事態を深刻に捉えたのか、いくつかの施策を打ち出しているようです。


そのひとつがこの「科学の甲子園ジュニア」。

これは2011年度にスタートした高校生の科技コンテスト「科学の甲子園」の中学生版で、

都道府県1チーム6人でそれぞれ編成し、科学的な筆記と実験に挑むことになるそうです。


さらに、この「科学の甲子園ジュニア」を活用して、

中高生の「国際科学オリンピック」の代表選手を増やすことを目論んでいるようです。

実はこの国際科学オリンピックの12年大会の国内予選参加者は初めて延べ1万人を突破したそうですし、

そのうえ27個ものメダルを獲得したそうなので、決して興味が失われているわけではないのだろうと思うのでが、

金メダル数が減少しているため、この「科学甲子園」で世界一を目指す、ということです。

(2番じゃダメ、ってことなんでしょうかね…すでに懐かしい響きですが)


そして、世界最先端の科学者と合宿方式で体験学習する「アジアサイエンスキャンプ」も8月に茨城県つくば市で開催。

20カ国・地域から高校2年生以上にあたる約200人が参加する予定とのことで、

江崎玲於奈氏らノーベル賞受賞者との語らいなどを通じ国際交流を深めるそうです。

こういうイベントは参加者にとってとても有意義なものになるような気がします。


もう1つ、記事に上がっていたのが、

『先進的な理数系教育校を認定する「スーパーサイエンスハイスクール」の指定校を拡大』という事項。

これについては実はこのブログでも以前採り上げました→平成25年度スーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校等の内定

SSHの指定校は今年度、178校から201校に増やされました。

この指定校には年1千万~2千万円程度の予算を充てて、新たなカリキュラムの開発や課題研究に加え、

高度な研究を手掛ける大学との連携を促すこととしています。


そしてその以前のブログで、SSHの認定に、私学がなぜ手を挙げないのか、その理由を知りたい

と書いたのですが、その直後にお会いしたある私学の先生から、その理由のひとつとして

・実験等の施設設備への投資に限界がある

・理科の教員の確保が難しい

・受験科目としての理科の存在感が相対的に薄い

といったことをお聞きし、なるほどと膝を打ったことがあります。

中でも3点目、つまり「受験の重要性が低いから後回し」ということが現実にあるとすれば、

理想と現実のギャップを感じざるを得ません。

優秀な科学者の輩出のためには、別の角度からのしくみづくりが必要なのかもしれませんね。


(文責:吉田)

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