日本の大学の最高峰と言えば?…と聞かれると、たいていの人は「東京大学」と答えますよね。
そして、東大への進学者数というのが、高校選びのひとつのものさしになっているというのが現実かもしれません。
その東大、受験者の様相が少し変わってきたというニュースです。
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東京大学文科1類は、法学部に進む学生が在籍するカテゴリですが、これまではセンター試験の成績で
2次試験の受験生を絞り込む「門前払い」をするのが通常だったようです。
が今年はそれがない。つまり、不人気傾向、ということになるでしょうか。
いくつか理由があるようですが、そのひとつは「法学部の不人気」。
先日、各大学の倍率に目を通していたのですが、文系なら法学部よりも経済学部のほうが人気があるような気配。
司法試験制度の混迷、公務員バッシングなど、法学部からの就職に魅力が薄れているのでしょうか。
法学部卒の端くれとして、少々寂しい気がしますが…
もうひとつ、こちらのほうがより気になるのですが、それは「学生の安全志向」。
今年はセンター試験の問題、特に国語が難しかったと言われています。
自身が想定していたよりも点数が出なかったということが、難関への意欲をそいだ面も…と朝日新聞は指摘しています。
そして別の記事にはこうも書かれています。
安全・地元志向くっきり センター試験の難化、影響か 国公立大の2次出願締め切り
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このニュースの表題を見ると浪人を避け、安全志向が強まった、というふうに読めますので、
このブログを「学生の皆さん、もっと挑戦心を持って、冒険していきましょう!!」と
締めてもいいのですが、いやいやそうではないのでは…?との想いが私にはあります。
私たちの時代は、ネームバリューで大学を選ぶのが主流でした。
高校時代の先生には
「お前らはすぐに法学部がアカンようになったら同じ大学の経済学部を選ぼうとする。
学びたい事柄で大学と学部を選ぶべきなのに、大学の名前で選ぶからそうなるんだ」
とよく言われたものです。
がここ最近の学生はその傾向が薄まっているようにも思います。つまり、
都会にあるから、とか、名が通っているから、とかいう形式的な理由ではなく、
どんな勉強ができるのか、卒業時にどんな自分になっているのか、といった実質面が
より重視されるようになってきたのかもしれません。
選ばれる学校であるためには、教育の質が重要。
当然の帰結が、マーケットにも支持されるようになってきたということでしょうか。
(文責:吉田)