今朝の朝日新聞に興味深い記事が掲載されていました。
この記事は非常に示唆に富んでいます。以下、記事を私なりに解釈しつつお届けします。
札幌のある中学の先生が、教師への風当たりが強くなってきたことをきっかけに、
「世間が求める理想の教師像とは何だろう」
という疑問を抱かれたそうです。
そしてその疑問を疑問のままとどめず、教育現場が批判されている内容をインターネットで調べていき、
そこでヒットした事例を丁寧に分類されたとのこと。
すると理想の教師像としてできあがったのは、一人では抱えきれないほど多くの要素を配したピラミッド。
そのピラミッドは、
・土台は「生活力・モラル」
・その上に「指導力」「事務力」
・トップには「創造性」「先見性」
というもの。
さらにこの中にある「指導力」には
・学校規範を率先して実行する「父性型」
・やさしく包み込む「母性型」
・子どもと対等につきあえる「友人型」 の3要素があったそうです。
この先生はこの時点で「世間の要求に一人で応えられる教師はあり得ない」という結論に至ります。
そしてこの先生はここでも「じゃあ俺には無理だ」という方向には進まず、
「一人では無理なのであれば、チームとして完璧なピラミッドを目指せばいいじゃないか」
という発想に転換された、といいます。
この記事を読んでの最大の気付きは、
どんなことであっても「できない」「無理」と決めつければ、そこから先は何も生まれない、ということ。
そしてもうひとつ、学校においてはとかく希薄になりがちな
「組織的に動く」
ということの重要性です。
近年の教職員は、求められることが多すぎて、日常的に疲弊しているように感じます。
だからこそ、組織で、チームで事に当たる重要性は大きくなってきています。
個人プレイではなく、単なる集団でもなく、ベクトルを一つにした組織として活動すること。
この記事を読んでその大切さをさらに実感したところです。
そしてこの記事で紹介されている「教師力ピラミッド」(明治図書出版)、ぜひ読んでみたいと思います。
(文責:吉田)