寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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大震災半年、岩手のジャム友情販売…岡山・山陽女子高

 東日本大震災は11日で発生から半年。岡山県内でも復興を支援しようと、ボランティアが被災地に入ったり、支援物資を届けたりと地道な支援が続く。

 岡山市中区の私立山陽女子高では、岩手、宮城、福島の3県の高校生から、おすすめの特産品を教えてもらい、岡山高島屋の物産展で販売するユニークな取り組みを計画。14日の販売開始を前に「同年代の若者に、遠く離れていても応援している気持ちを伝えたい」と張り切っている。(末善悠太)

 計画したのは、2年D組の32人。きっかけは、3月11日の大震災発生直後、担任の野村泰介教諭(33)が「仙台市の親戚と連絡が取れなくなっている」と語ったことだった。2週間後、親戚の無事は確認されたが、生徒たちは被災地への関心を強め、学校主催の募金活動に協力。その後も継続的に支援したいと考える中で、被災地の高校生のおすすめ商品を岡山で販売することを考えたという。

 岡山高島屋に協力を依頼したところ、同社の物産展「全国うまいもの一品展」(14~19日)でコーナーを設けてくれることになった。生徒らは、岩手、宮城、福島の3県の私立高約50校の生徒に、自慢の商品を尋ねるアンケートを郵送。21校から回答があり、15種類の商品が候補に上がった。

 この中で、生徒らが注目したのは、私立一関修紅高(岩手県一関市)一押しのブルーベリージャム「青春」。同高生活教養科の生徒30人が手作りした逸品だ。

 代表として難波花観(なんばはなみ)さん(17)が7月中旬に同高を訪れ、物産展への出品を打診したところ、教諭らは「手作りなので大量生産は難しい」と難色を示した。あきらめかけた時、一人の生徒が言った。「こんなにも私たちのことを思って、足を運んでくれたことがうれしい。夏休みにみんなで作ろう」。

 ジャムは200個が届き、物産展ではササかまぼこや銘菓など9点と共に販売される。難波さんは「一関修紅高の仲間が心を込めて作ったジャム。岡山の人たちが、おいしいって言っていたよと伝えたい」といい、店頭でもPRする。1個351円(150グラム)。

 一方、山陽女子高で10日に行われた文化祭では、編集部のコーナーに、被災地・宮城県気仙沼市の最近の様子や、避難所で暮らす人たちのスナップ写真約40枚が展示された。同部副部長の3年大和美緒さん(18)が8月3、4日に同市を訪れて撮影したものだ。

 同部は5月、気仙沼市気仙沼中の避難所の小中学生に国語辞典15冊を贈った。それ以来、避難所が気になっていた大和さんは、夏休みに思い切って訪ねてみた。

 約200人が暮らす避難所では、子どもや保護者から辞典への感謝の言葉とたくさんの笑顔をもらった。「みんな疲れているはずなのに優しく接してくれた。温かさがありがたかった」と振り返る。

 特に印象に残ったのは、40歳代女性の一言だ。「私たちは何もいらない。ただ、この震災があったことを忘れないで、岡山の人に現状を伝えてください」

 女性は、津波で家を流されたが、ボランティアらに心配をかけないように笑顔を絶やさなかった。それでも震災から約5か月がたち、仮設住宅が次々と建っていく中で、避難所に残された人々が忘れ去られることを心配していたという。

 大和さんは、女性の言葉を胸に、被災地で出会った人に今でも写真を送ったり、手紙を書いたりしている。「震災を忘れず、これからも伝え続けていきます。出会った人たちと、心はつながっていますから」

(2011年9月12日 読売新聞)

何と素晴らしい取組み何だろうと胸が熱くなりました。復旧もまだ十分進んでいない被災地ですが、今後の「復興」を考えたときにポイントとなるのはやはり産業。地場産業をいかに盛りたてていくのか、ということについて私達は十分に知恵を出し、また汗を流す必要があると思います。高校生の取組みが日本全国の取組へと広がっていくことを願います。(JTC/吉田俊也)