寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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国立大、包括連携へ動き活発 北海道・東海・関西18校

asahi.com 2011年8月20日3時2分

 北海道と東海、関西の計18の国立大学が、それぞれのエリアで包括連携に向けて動き出した。3エリアともベースは効率化と経営基盤強化のための事務連携だが、北海道と関西では単位の共通化など教育面でも手を結ぶ方針だ。文部科学省は「規模、内容ともに、これほど本格的な連携は初めて」としている。

 東海4県では、地域内の国立全8大学(名古屋、名古屋工業、愛知教育、豊橋技術科学、岐阜、三重、静岡、浜松医科)が参加。来月27日、連携の合意書に調印する。職員研修、知財管理、資産運用、危機管理など幅広い分野で協力し、業務用コンピューターシステムの統一も検討している。

 連携には、経費削減のほか各大学への交付金を一括して金融機関で運用できる利点もあり、収入増にもつながると期待する。名古屋大の浜口道成総長は「事務部門の連携を、学術・科学技術を支える共同体として発展していく第一歩にしたい」とコメントしている。

 北海道では、北海道大と6単科大学(北海道教育、室蘭工業、小樽商科、帯広畜産、旭川医科、北見工業)の全国立大が事務と教育の両面で協力する。単科大は1~2年次の教養教育を担う教員が手薄なため、北大から教員の派遣を受けることなどを考えている。

 関西では大阪教育、奈良教育、京都教育の3大学が手を携える。数億円をかけてテレビ会議システムを整備し、各大学の教室をつないだ遠隔授業ができるようにする。早ければ来年秋にも、共通の単位を与える双方向型の講義を実施する考えだ。付属学校同士で、共同の職員研修や研究をすることも検討する。

連携、進んでいるようですね。何度もこのブログで書いてきたことではありますが、少子化の流れの中で「パイを奪い合う」のではなく、「連携して教育というサービスをより充実させる」方向に進むのが望ましいのではないか、という考えを持つ私にとってはとても心強いニュースです。ただ、忘れてはならないのは「教育の質を高める」というプロダクトアウトの発想に加え、「好奇心やヤル気といった、教育を受ける側の気持ちに寄り添った教育の実現」というところではないでしょうか。サービスは求められて成長する。大学の挑戦に期待したいと思います。(JTC/吉田俊也)