寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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修学旅行にも震災影響、広島へ変更相次ぐ

 東日本大震災福島第一原子力発電所の事故のため東北、関東方面への修学旅行先をキャンセルした影響で、広島市長崎市を訪れる修学旅行生が増えている。

 4月以降、全国の小中学校や旅行会社などから両市への資料請求が増加。急な目的地変更にかかわらず、平和学習や世界遺産原爆ドームの見学などができる点が評価されているようだ。(南部さやか)

 広島市観光課によると、4月の資料請求件数は188件(昨年同期113件)で、5月も58件(同46件)と増加。平和記念資料館(中区)の概要や920点に及ぶ展示資料の一覧、平和記念公園のパンフレット請求が多い。担当課には段ボール20箱分の資料が積み置かれていたこともあった。

 市を訪れる修学旅行生は、少子化や旅行先の多様化などの影響で1985年度の約57万人をピークに減少傾向にあった。市は2004年から職員を全国の学校に派遣するなど誘致を進め、08年度から効果が出始めて、30万~31万人で推移している。

 5月下旬に平和記念公園を訪れた福井市立社中学校も震災のため、東京行きを急きょ中止。玉村啓二校長(58)は「余震の心配に加え、放射線の影響を不安に思う保護者が多かった。西日本に目を向けた時、原爆の放射線被害や平和について学べる広島が思い浮かんだ」と話した。

 県原爆被害者団体協議会(金子一士理事長)によると、公園などの慰霊碑を巡ったり、被爆体験を聞いたりしたいという学校や旅行会社の申し込みが急に増えたという。5月は55件(昨年同期32件)、6月は24日現在、36件(昨年13件)と大幅に予約が伸びている。

 長崎市も同様の傾向がみられる。長崎国際観光コンベンション協会によると、関西、中部地方の学校からの問い合わせが目立ち、両地方の旅行会社2社に調査した結果、約200校が、行き先を関東方面から長崎市に変更したという。

 同協会の永田忠・教育旅行マネジャーは「急な行き先変更でも受け入れのノウハウがあるため、長崎が選ばれているのではないか」と分析している。

(2011年6月28日 読売新聞)

修学旅行は在校生たちにとっても引率する先生方にとっても、すごく大きなイベントですよね。ここにも震災の影響があるというのは致し方ないような気がします。がその一方で、震災からの復旧に生徒たちの力を使うことは考えられないのでしょうか。管理側にはとてつもなく大きな重責が課されるかもしれませんが、関わるすべての人たちに大きな教育効果がもたらされるようにも思います。それにしても、旅行先から東京を外す理由として放射能の影響が挙がっているところを見ると、ましてや海外からの旅行者は来てくれないのだろうなと、少し残念な気持ちになるのは私だけでしょうか。(JTC/吉田俊也)