寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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小中が英語教育連携…静岡

 小学校5年生から英語活動が必修となったことを受け、静岡県藤枝市は今年度、全中学校区ごとに小中双方の英語担当教諭が参加して学習内容の情報交換などを行う「連絡協議会」(仮称)を設置する方針を決めた。

 小中間の連携で、小学校での学習内容をスムーズにつなげるとともに、同じ中学校に進学する小学校同士で、教育内容や取り組みに格差が生じることを防ぐ狙いがある。県教委は先進的な取り組みとして注目している。

 小学5、6年生の英語活動は、今年度から新学習指導要領で義務化された。これを受け同市は、「中学校卒業までの5年間で、簡単な日常会話ができること」を目標に掲げ、今年度にはALT(外国語指導助手)を全中学校区に配置するなど、英語教育の充実に取り組む姿勢を打ち出している。

 ただ、小学校では英語の指導経験がない教諭が多く負担が大きい。中学校も、これまでと異なり、小学校で英語に触れた子供に対して「どのように授業を行うべきか」といった困惑も予想される。

 そのため、市教委は小中学校の担当教諭らが英語活動などについて情報交換する「連絡協議会」を、今年度中には市内10か所の中学校区単位で設置する考えだ。

 小学校側にとっては、中学の英語教諭から活動案作りのアドバイスを受ける機会を設けることができる。一方の中学校側にとっても、小学校での実態を踏まえたうえでスムーズな指導につなげられる。また、中学校区内にある小学校が同一歩調を取ることで、小学校間での教育内容に大きな差が生じることを防ぐなどの狙いもある。市教委では、協議会を年2~3回開催してもらいたい考えだ。

 こうした試みについては、県教委も「小中連携を具現化する、先進的な取り組みだ」(学校教育課)と期待を寄せる。市教委の詰坂一代・教育推進室長は「小中学校が『子供たちのコミュニケーション能力を育てる』という共通理解を持ち、国際感覚のある子供を育てたい」と話している。

(2011年5月6日 読売新聞)

学校の連携を考える場合には当然のことながら「縦の連携」「横の連携」の両方が重要であろうと思われます。今回の記事は「縦の連携」。英語に限らず、子どもの育ちを社会全体がバックアップできることが教育の本来の目的。その意味において連携は当然の施策の一つではないかと思うのですがいかがでしょうか。(JTC/吉田俊也)