寝ても覚めても学校のこと。~学校経営の経営課題(人事・財務・募集・施設などなど)について考えるブログ~

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「学校支援チーム」設置へ、保護者の理不尽な苦情に対処…大分・佐伯市

 大分県佐伯市教委は2011年度、小中学生の保護者らからの理不尽な求めや苦情に対処するため、「学校支援チーム」を設置する。

 学校単独では対応が難しいケースがあるためで、教員OBや臨床心理士らがチームを組んで問題解決に当たる。一般会計当初予算案に経費237万円を計上した。

 市教委学校教育課によると、昨年9月、小中学校の教諭にアンケートを実施したところ、約100件の問題が浮上した。中には「昼夜を問わず、携帯電話を鳴らされる」「素行が悪い生徒を指導したところ、保護者から猛反論された」など、いわゆるモンスターペアレントと判断される事例もあったという。

 こうした問題にチームを組んで対処する取り組みは、大分市や県教委も実施しているが、佐伯市は未然防止にも力を入れているのが特徴。

 佐伯市教委は、教員OBを専門相談員として新たに採用。相談員は学校を巡回して問題を把握したり、深刻化しないようにアドバイスしたりする。

 問題が発生すると、相談員と市教委の指導主事ら6人の「対策チーム」が対応するが、深刻になる恐れがあれば、弁護士、警察官OB、精神科医、臨床心理士の4人の「専門家チーム」も加わる。チームは毎月1回、定例会を開き、情報を共有する。

 同課の甲斐徳人学校指導係長は「難しい問題を早く解決し、教諭が教育活動に専念できる環境をつくりたい」としている。

(2011年2月23日 読売新聞)

この記事、モンスターペアレント対策、ということで選んだわけではなく、むしろ「予防」の観点に着眼していることに惹かれて転載しました。どの業界においても「何か起こってから対処する」ということが多すぎる昨今、「起きる前に何とかする」という意識がとても大切だと感じます。「まだ大丈夫」と高をくくる私学、あるいは大丈夫かどうかすら考えていない私学はぜひとも「学校経営の行く末」について一度考えを巡らせてみてはいかがでしょうか。きっとたくさんの課題が見つかるはずです。課題が見つかってもそれ自体で慌てる必要はありません。「課題を見つけること」こそが経営の第一歩だからです。(JTC/吉田俊也)