人間にとって、いや、生物にとって欠かせないこと、食事。
教育活動においても食事はとても大切な要素だと日ごろ感じています。
先日の朝日新聞に、こんな記事が掲載されていました。
(有料会員限定記事となっております。ご容赦ください)
記事に登場するのはイスラム教信徒の親子と、その子が通う学校。
信教によっては、食べることのできない食材があり、
その母娘も例外ではありません。
今度新たに入学する小学校では学校給食が提供されているのですが、
その中の食材には食べられないものが含まれてしまいます。
そこでこのお母さんは
「給食と同じメニューのお弁当」
を作ることにします。
これは小学校に入学する以前、保育園時代からそうしている、とのこと。
弟はまだ保育園児で、娘さんが小学校に入学すると、
小学校の給食メニューと、保育園の給食メニューの2つに従い、
2種類のお弁当を毎朝準備することに…
お母さんの手間を考えると本当に大変だと思う一方で、
給食のしくみと同居しながらハラルフードも遵守できる方法を実現していて、
やはり何でも「できる方法」は存在するのだと心強くも感じます。
さて、日本の各校は「国際化」「グローバル化」が進んでいます。
政策的にもそれを進めていくこととされていますよね。
そんな中で、「言語」には強い意識が向けられる一方、
「文化」「生活」はどうでしょうか。
海外への研修旅行などで実地体験することは増えてくると思いますが、
それを「日常」とすることは一定の限界がある、かもしれません。
しかし、地球規模で活躍するというのは、そういう日常がベースになること、
と言い換えてもいいかもしれませんよね。
いかに英語が流暢であっても、
その地に暮らす人々の日常に想いを致すことがなければ、
全世界で活躍することはなかなか難しいでしょう。
本来のグローバル教育がここにあるのかもしれません。
その意味でも「食」は大切な学習材料を提供してくると思うのですが
いかがでしょうか。
(文責:吉田)